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踊りについてうんぬん②

先日、サンバ・ノ・ペとガフィエラのレッスンを初めて受けに行った。
サンバ・ノ・ペは独りで踏むサンバのステップのことで、ガフィエラとはサルサやタンゴのようなペアダンスのブラジル版というかんじだろうか。
簡単そうに見える基本のステップがま~~~ったく出来ないのだけど、それでも楽しかった。

音楽の替わりになる趣味を…と数年前に考えたとき、クラシックバレエを選ぶ前にはもちろん、サンバ(ダンス)も考えた。音楽のサンバが好きだから。でも、サンバ(ダンス)というとブラジル文化に特に詳しくない人なら誰もが抱くであろうイメージで、Tバッグ・シャイニーストッキングにシャイニーなハイヒールで宝塚みたいな羽根しょってカーニバルで踊るやつ…?完成型はアレ?無理無理…ってまず思って、(やってる人、ゴメンナサイ)いや、パゴージというものもあるじゃないか、と思い直して、教室を検索してみたけどピンとくるものがなくて、選択肢から除外したのでした。

ガフィエラに関しては、ごく最近まで存在すら知らなかった。
まず、ペアダンス、というものに今まで拒否感があった。

…私は、子供のころに早々とチームスポーツは諦めて、一番熱を入れていたのは水泳というくらい個人主義?なところがあり、それは短所であり長所であると思っている。
(水泳は究極の個人競技です…練習中は水の中なので他の人の顔すら見えない、競技でも自分のレーンが区切られていて、マラソンみたいに肘でつつきあうような小競り合いすらない)
自分が頑張りさえすればいい、上手くいかなくても自分だけの責任で他人に迷惑かけない、他人が自分の思ったとおりに動いてくれないことに苛立つこともない個人競技は、それだけつまらないけど、とても楽だ。

そこにペアダンス、、ときたらなんだ、男性がリードするもので女性はそれについていく、、お任せ~♪ってことか?それって面白いのかしら…?しかも家族でも恋人でもない異性と身体を密着させるなんて、色々な葛藤があるのでは…なんて思っていた。

それでもやってみようと思ったのは、
新しいことをしたい、要らぬものであれば自分の拘りを解いてみたい、解放したい、そしてなんといっても、ブラジル文化に触れたいという理由から。
やってみよう、とはいっても先述したとおり時間(あと銭も)は限られているので、ハマってしまう前に「かなりゆるゆるペースで」と設定しておくつもりなんだけど…。

ブラジル文化、ブラジリダージ。他人との距離感、もブラジルと日本のそれとは大きく異なると思う。
ざっくりした言い方でなんだけど、南米・北米の人と話していると、身体的距離が近いと感じる。ハグとかするし。
私は、本当はそういう文化にとても憧れていて、かなり昔から自分の中に所謂タッチハンガーの存在を認めていて、北米と日本のダブルで育った友人宅に行くと、家族間・友人間の身体的距離の近さを羨ましく思っていた。
だ・か・ら、考え方によっては一石二鳥じゃん、、サンバを歌うならブラジリダージに少しでも近づきたい、と思うのだし、近い距離で人とも接することもできるのだし(一種のセラピー??)、人生観少し変わるかもよ??、、と今では思っている。たった一回しかまだレッスンに行ってないくせに。

で、実際にガフィエラを体験してみて、というか先生と踊ってもらって、やっぱり楽しかったのでした。
むろん、その先生が素晴らしいから、なのだけど。
必要なことは、心の(つまりは身体の)緊張を解いて、パートナーに「預ける・委ねる」こと、パートナーの動きを感じ取ること(そうしないと、次はどっちに足を出すのかわからない)。
とても面白い。人間の意志がエレキギターで身体がアンプだとすると、自分のアンプにパートナーのギターが繋がってるような感じ。未体験ゾーン。

ところで、身体の使い方はバレエのそれとは全く違う。
上体をぐにゃぐにゃさせない、ということは共通しているし、重心を感じることにおいてはバレエをやっててよかったな、と思うけど、腰を落とすとか、膝を「伸ばす」でも「曲げる」でもなく「緩める」ということが難しかった、、いや、難しいというか、心のどこかで「踊りとはこう」というバレエのために沁み付けたルールに縛られていることが上手くいかない理由だ。すべては心から始まる。
服を着替えるように、そのルールも切り替えて、心から踊れるようになりたいなあ。
by agatha2222 | 2013-01-09 15:54 | Dance | Trackback | Comments(0)


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