電車のなかでチャーリー・ウィリアムスの新譜『いろいろのうた』を聴いていた。
心の中の遠くて深いところまで浸透して、涙を湧かせる名曲がずらり、だ。 目の前に顔のよく似た母娘(8歳くらい)が座って話していた。 幼い頃、自分がどれほど母親のことが好きだったか、恋しく思っていたか(一緒に住んでいるのに)を思い出した。 その事を思い出すといつも涙が出てくる。 幼児の主観でいえば、ほとんど片想いのような恋心だ。 家庭に母親はひとり、それを遠慮しながら喧嘩しながらコソコソしながら奪い合う。 眠れない夜中に、母親の寝ている部屋のドアの鍵穴から中を覗いて、思案していた4、5歳の頃のことをよく覚えている。 夜中に目が覚めて、自分だけ起きているという状況はなぜだかよく解らないけど恐ろしい、 かといって兄姉を起こすわけにはいかない。 母親のそばにいたいけれど、兄姉の手前、自分だけ甘えられない。 ジレンマをのみこんで、結局自分の寝床に戻る。 大人になって、日本語も堪能になり?、何でも話せるようになっても、子供の頃の片想いだけは消えないような気がする。 そんな寂しさを、大事に抱えている。 手放せないのか、手放したくないのか、よくわからないけど、 アホか、と思う。
by agatha2222
| 2014-07-14 01:37
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by あがさ カテゴリ
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