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アポクリフの旅

ツイッターの自己紹介文に、「シンガーソングライター」に並べて「シディ・ラルビ・シェルカウイの狂ファン」と書き記すほど狂ファンゆえに今年も一発目の旅をしました、二泊四日の旅程で西オーストラリアの都市、パースへ。
移動時間と滞在時間があまり変わらない。
去年はビートリッシュ絡みで忙しく東京を出る機会が皆無だったので、嬉しい。
今回の目的は、4年越しの念願、"Apocrifu"を観ることです。
初演はベルギーの王立モネ劇場で、2007年。
Perth International Art Festivalの一環として今回、2/25~2/27の三日間、上演されました。




数年前にはその「狂ファン」っぷりについてブログに書きまくっていましたが(恥ずかしい)、まあこのところは落ち着き、というか騒ぐのはやめたんです。
(数年前より忙しくなったということもあるけど)

以下、ファン活動の纏め:

2013年はソウルで"Babel(word)"を観て、
パリとルクセンブルグ(マイルのおかげ)では"Play"と"Paz/zle"を。
ついでにブリュッセル&アントワープ(ベルギー)へ巡礼、Eastmanの本拠地を覘きに(侵入)

2014年はアントワープとティルベルフ(オランダ)で"davant"と"4D"。
あと成り行きでアムステルダムでぶらぶら
その時のブログを二年越しで先日やっと書きあげました)

その他、旅をせずとも東京でも舞台を観られる機会はあり
2012年は初めて、"TeZuka"をオーチャードホールへ(森山未来の出演でも話題に)
2014年は前年ソウルで観た"Babel(word)"、これは坂本龍一のキュレーションで札幌芸術祭でも上演
2015年はシェルカウイがダンス部分の振付と、全体の演出を手掛けた演劇作品"Pluto"("TeZuka"に続く手塚治虫へのオマージュ)

さらに2013年にはシェルカウイと数々の作品で共同振付をつとめたダミアン・ジャレが初めて東京でワークショップを開催したのに参加、先述の"Babel(word)"と、パリ・オペラ座バレエ団のために振り付けた"Bolero"から一部分だけとはいえ振付を学ぶ機会を得た。
このまさに夢のような、かつ身体的には地獄のような(全身痣だらけ、足はパンプアップして腫れたような状態…)一週間のようすもブログでガタガタともの申しております。

舞台の他ではダンスシーン等にシェルカウイが振付けた映画"アンナ・カレーニナ"を蒲田の映画館で。
2014年9月、ニック・ケイブ作曲のオペラ"Shell Shock"は期間限定でベルギー王立モネ劇場のウェブサイトで前編観ることができた。
DVDになっているのは"Zero Degree"、"Sutra"、"In Memoriam"、あとメイキングを含む垂涎のドキュメンタリーが3本と、他振付家とのミックスト・ビルの"In the Spirit of Diaghilev"(シェルカウイはニジンスキー/ドビュッシーの「牧神の午後」を振付、タイトルは"Faun")。
サドラーズ・ウェルズ劇場(ロンドン)制作の作品はDVDが出るんだよね~。うーん他の過去の作品もDVDになってほしい。。。

他に英語で読める本は二冊、ドラマトゥルグのGuy Cools(改めて書いてみるとスゲいカッコいい名前だね、クール・ガイだよ、、ガイ・クール。)によるインタビューを含んだ著書。
あと2014年に発売された、2013年までの活動を網羅した豪華なフォトブック!しかしフランス語!
殆ど読めないけどネットにも転がってない初期作品の写真が観られるので善し。

あとはYoutubeで各作品やインタビュー(英語だったりフランス語だったりフラマン語だったり…)の断片を掻き集めてオタクはオタクとなり得る。
うむ、振り返ればけっこう味わえている…が、それ以上に多作なので追いつかない!

と、前置きはこの辺にしておいて、「アポクリフの旅」について。
そもそもの話、
2012年の1月7日(日付まで覚えてる)に東京都写真美術館に観に行った、元東京バレエ団のプリンシパル、首藤康之さん(日本人だけ感覚的にさん付け)のドキュメンタリー映画の中で、首藤さんが出演した幾つかのコンテンポラリーダンス/パフォーマンス作品の抜粋映像が流れ、その中に「アポクリフ」があった。
ほんの短い映像だったと思うけど、これが(おそらくコンテンポラリーダンスというものに私が初めて)非常に魅かれた。
で、この「アポクリフ」を作った振付家/ダンサーの憶えにくい名前を憶える前に、
森山未来が出演するというので話題になっていた"TeZuka"をオーチャードホール(東京)で上演するというので観に行くことにした、観たら「大事件」(感銘をうけたということ)だった、という流れ。


2/25出発、バンコク経由で翌朝パースに到着。
機内で映画を四本観る。吐き気おさまらず、着いたらとりあえず昼寝。
で、昼寝中に観た夢…
シェルカウイ本人にダンスの振り移しをして貰う機会を得て、(特に、あの美しく流れるような手の動きについて)直接教えてもらえる!話しかけられる!という瞬間に歯がボロボロ抜け(しかも抜けた歯がやけにデカい)
口の中が歯だらけで喋れず、ジェスチャーで「すんません」して、中座。
抜けた歯を見ると底側にネジ穴が開いていた。どうやってこの口のなかに生えていたんだ?というようなデカい歯に混じって小粒な歯もあった。
鮫のように何重にも列をなして歯が生えていたらしい。
小粒なのは外側にあったのだ。

歯についてはどうでもいい…
夢とはいえ惜し過ぎる…

で、現実。
パースは昔訪れたこともあり、懐かしくも観光への執着はなく、
二晩、アポクリフを観る(二回観るの。そりゃわざわざ行って、二回くらい観るでしょう)以外は、同じPIAF(パース国際芸術祭)でやってる展示でも観に行けたらいいかなというくらいのユルい計画。


そしていざ、シアターへ

ああああああアガルわ~
劇場すきやわ~
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そして、終演後
(感想をまとめるのは、思いが溢れすぎて困難なのでとりあえず割愛)
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この日はシェルカウイ本人によるアフタートークが在ったのを忘れて帰るところだった…
お客さんの7~8割程は残っていたんじゃないだろうか。
一時間ちかくあったアフタートークは充実の内容で、私にとっては公演本編と同じくらい貴重な体験だった…
(なのに忘れそうになるとかなに)


で、今日はもう十分得るものは得たし(明日も観るし、、)
デマチはせず大人しく帰ろうかなと思ったところで、、偶然?会えた。
前に話したこととか覚えていてくれていて嬉し過ぎる…

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嗚呼。

今回、実はチケットは早々に買っておきながら(おかげで良い席がとれた)、
実際に行くかどうか、飛行機のチケットを買うかどうかギリギリまで迷った。
けれどやっぱり無理しても行って良かったな~
行かなかった人生なんてこの後考えられない~

新しい年が明けてから、あまり元気がなかったんですが、やっとしゃっきりしたかも。
帰国してまだ三日ですが、今のところは。
私の内部で春の嵐が吹き荒れ、砂埃と共に色んなカギが、美しいものが、子供の頃から降り積もってきたものが、舞い踊っているのを静かなまなざしで眺めています。




せっかくなのでこのへんも載せておきましょうかね


え?
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なに?
アポクリフの旅_e0303005_793520.jpg


ライドオーン
アポクリフの旅_e0303005_794860.jpg

by agatha2222 | 2016-03-03 05:51 | Travel (Dance) | Trackback | Comments(0)


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