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雑な安珍清姫物語④あとがき

寝付けぬ夜(というよりむしろ朝)の慰みにと唐突にはじまった「雑な安珍清姫物語」、昭和イディオムを随所に散りばめてお送りしましたが、お楽しみいただけましたら幸いです。お付き合いくださった方はありがとうございました。

初めて自作の江州音頭の外題「日高川(安珍清姫)」を去年の3月、新宿町はナベサンにて口演つかまつったのですが、その流れで断続的な執着心というか興味でもって日高川方面に想いを寄せる今日この頃。ナベサンでの初演の後は(もう書くのもうんざりですが)コロナ禍、「やっぱり人前でイキって声枯れしながら演ってこそやでぇ~機会は自分でつくるでぇ~メラメラ」と思っていたのも今は昔。その時のブログに「日高川(安珍清姫)」を外題に選んだ所以を書いています。楽しそう…


ある程度の年齢になってから、自分のルーツを詳しく知りたいと考える時期がたまに巡ってきます。孤独が極まったり、昨今のように死を身近に感じるときに巡り合いがち。己の存在の実感も、物事への興味も薄れていくなかで、それでも確固として「在る」血の起源にしがみつくようにロマンを求めるのかもね。

去年の11月には道成寺にも足を運びました。
ほんとは毎年4月に開催される「じゃんじゃか祭り」(動画はここに貼ってます )を観にいく予定だったんだけど…。
5年くらい前に和歌山に帰った際、特急くろしおの車内で父母、祖父母の兄弟について(所謂ファミリーツリーというのか)母に聞き込み調査していた際、「そういえば○○叔父さんの奥さんは「安珍清姫」の清姫の家のやで」と初めて訊いて、それ以来和歌山に帰るたびに「道成寺行ってみたいな~?(連れてって?🚙)」ともらしていたのですが、そのたびに「行っても何もないで」とうっちゃられていたので、満を持してという感じです。


道成寺ヒーア:

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安珍塚ヒーア:

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絵解きも聴かせてもらいました。が、滑舌の悪さと早口(毎日毎日同じ話を繰り返してるとそうなるのか)と馴染みのないイントネーションで日本語なんだけどドゥルドゥルで、8割がた何言ってるかわからなかったので絵解き本など資料を買って帰りました。同道の姉は「マスクしててよかったー!(何言ってるかわからなすぎてマスクの下で笑っていた)」と言っていました。この先死ぬまで何度も思い出して笑えるエピソードを貰ったと思えばアタリでした。

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その後、COFFEE SHOPあんちん でお昼ごはんを食べて帰りました。「あんちんうどん」というメニューを選びました。「けんちんうどん」ではありません。「あんちんうどん」を食べたという事実が欲しいだけで選んだけれど、母の選んだ八宝菜丼にすればよかった(お腹の健康を考えて)と後悔したけど、母曰く白菜や玉ねぎが生煮えだったそうです。あんちんうどんにしといてよかった、何が正解かは最後まで判らない、という話。

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どのあたりがあんちんなのか、想像力を働かせてください。

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で、この帰省の際に、例の「清姫の家の大叔母」の遺稿集というのを母から貰いました。大叔母(父方の祖父の弟の奥さん)は子供の世話が一段落した後はずっと植物採集・研究を続けていて、この本は誌面に投稿したコラムの数々を大叔母の死後、大叔父が纏めて出版したそうです。そんなこと全然知らなかった。堺市の図書館には蔵書があるみたいです。
学術的なことはさておき、おばあさん(私の曾祖母)から訊いた話や、年中行事の話、大叔母が子供の頃、近所に住んでいた南方熊楠先生にまつわる話などは興味深く読みました。もう誰にも聞けない昔の家のことを思いがけず知ることができてテンション上がります。植物(&たまに民俗)の研究をしていた大叔母のことだから、(その時分には天才というよりも変人と周りからは見られていたであろう)南方熊楠は憧れの存在だったようです。この辺のことについては、またの機会に…

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by agatha2222 | 2021-06-03 02:36 | Ondo | Trackback | Comments(0)


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